浜岡原発データ不正操作は108件以上 社内で問題視する声もあったが長年継続 中部電力が原子力規制委に報告書
静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所の再稼働の審査を巡るデータ不正問題で、中部電力は31日原子力規制委員会に報告書を提出しました。
中部電力 豊田哲也原子力本部長
「1月14日付けで受領した報告徴収に対しご報告申し上げます」
31日午前、中部電力の幹部が原子力規制庁を訪れ、浜岡原発のデータ不正問題を巡る事実関係と経緯についての報告書を手渡しました。
報告書は、規制委員会が1月に出した報告徴収命令のうち、31日が締め切りだったものです。
事案が発生した原因や、中電が設置した第三者委員会の調査結果、再発防止策などについては、内容がまとまり次第報告することになっています。
浜岡原発3・4号機を巡っては、中部電力がデータを意図的に操作して想定される地震の揺れを過小評価していた疑いが浮上しています。
林社長会見
31日提出された報告書について午後、林欣吾社長が記者会見し内容を説明しました。
会見で示されたのは、データの操作が長年繰り返されてきた事実でした。
中部電力 林欣吾社長
「方法①は遅くとも2012年ごろから2021年ごろに、105ケースで行われていた」
報告書によりますと、データの操作は2つの方法で行われていて、その数は中電が再稼働審査に提出した225ケースのうち少なくとも108ケースに及ぶとされています。
また、こうした手法を問題視する声が社内でも複数回上がっていたにも関わらず改められていなかったことも明らかになりました。
中部電力 林欣吾社長
「広く社会の皆さまからの強い不信を招いていることに対して心より深くおわび申し上げます」
御前崎市議会
御前崎市議会の原子力対策特別委員会では中部電力の幹部職員が状況を報告。
調査は第三者委員会に委ねられているため、報告内容が限定的となったことから、委員からの厳しい批判が相次ぎました。
原子力対策特別委員 福田 伸次さん
「丁寧な言い訳にしか聞こえない。取り組みの強化。こんなの今までやってなかったんですか」
原子力対策特別委員 高田和幸さん
「1番知りたいのは誰が何の目的でこういうことをしたのか」
委員らは第三者委員会の調査の進捗状況を把握し積極的に行動すべきだという意見も上がりました。
中部電力 原子力本部 豊田哲也本部長
「この地域に支えられてきた私どもが、ある意味そこを裏切る形になったことは事実。もう一度この地域の皆様から支えていただける浜岡原子力発電所でなければならないということを考えると、いま気が付いたところから取り組みを進めていくと大事だと改めて思った」
静岡県庁
静岡県庁でも午後、静岡支店長らが訪れ、危機管理部の職員らに調査結果や今後の対応について 説明しました。
静岡県・酒井浩行危機管理監
「重大性に鑑み、引き続き事実関係や原因の究明、再発防止策の検
討にしっかり取り組んでもらいたい」
中電側は、県民に対する説明や情報公開にも取り組む姿勢を示しました。