「信頼回復に全力を尽くす」中部電力の林欣吾社長が最後の定例会見 不適切事案が発覚するたびに会見で謝罪繰り返し

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 浜岡原発のデータ不正問題により、30日で引責辞任する中部電力の林欣吾社長が最後の定例会見に臨み、「信頼回復に全力を尽くす」と述べました。

●中部電力 林欣吾社長:
「私は、一連の不適切事案の責任をとり、本日をもって社長を辞任いたします」

 30日午後4時ごろ、名古屋市の中部電力本店で最後の会見を行った林欣吾(はやし・きんご)社長。2020年の社長就任から6年半にわたり、中部電力の舵取りを担ってきました。

●中部電力 林欣吾社長:
「社長として任期をこのような形で終えることになった点については、経営トップとして重い責任を感じており、痛恨の極みであります。信頼を失うことは一瞬ですが、失った信頼をマイナスから取り戻すことには非常に長い時間がかかります。地域の皆様に再び向き合い、一歩一歩積み重ねていくことが必要だと考えております。再び信頼される中部電力へと生まれ変わることを心から祈っております」

 林社長は辞任後、特別顧問となりますが、経営には関わらないということです。

 浜岡原発に関する不適切事案で揺らぐ信頼。

●中部電力 林欣吾社長:
「心より深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

●中部電力・林欣吾社長:
「改めまして、心よりお詫び申し上げます」

●中部電力・林欣吾社長:
「改めまして、深くお詫び申し上げます」

 不適切事案が発覚するたびに会見で謝罪してきた林社長。

●中部電力・林欣吾社長:
「静岡県知事や御前崎市長などをはじめ、各市町の皆様からは、厳しい御意見をいただきました。地域の皆様の失望や怒りを代弁する当然のお言葉であったと思います」

 1月に発覚した浜岡原発3・4号機をめぐるデータ不正の原因として報告書にあげられたのは、再稼働が至上命令とされる中で上層部から現場にかけられていた強いプレッシャーです。

●中部電力・林欣吾社長:
「今まで(再稼働の)タイムリミットを分かりながらも、ここまできてしまった。議論をすることではなく、全力で走ることが重要」

●中部電力・林欣吾社長:
「あれだけ議論したが、そのあと何をやってきたのか」

 報告書では再稼働に向けたスケジュールが二転三転する中で、幹部が集まる会合にいた林社長からの焦りともとれる発言が記されています。

●中部電力・林欣吾社長:
「社会の常識よりも社内の論理を優先していなかったかどうか、その誤った考え方を誰も止められなかったのはなぜかという問いを、経営層をはじめ会社全体が真剣に自らへ向けなければならないと考えております」

 再稼働の障害となりうるものは排除して、自らに都合の悪い情報を隠蔽しようとした組織体質が指摘された中部電力。

 1・2号機の廃炉作業での不正な費用請求問題の要因でも、こうした「プレッシャー」や「正当化」があげられています。

 3・4号機の再稼働申請は取り下げられ、これまで御前崎市で築いてきた信頼が崩れ落ちていく中であす、安井稔(やすい・みのる)新社長が就任します。

 安井新社長はあすから2日間かけて県内自治体を訪れ、鈴木知事とも面会する予定です。