元メタボでも…伊地健治アナウンサー54歳が静岡マラソン2時間台挑戦 35キロ地点でアクシデント 静岡市
10日、5年ぶりに開催された静岡マラソン。レースの行方とともに注目されたのが、静岡朝日テレビアナウンサー伊地健治・54歳の挑戦です。
伊地健治アナウンサー:「いつか静岡マラソンが復活したら絶対走るんだっていう気持ちは、強く持ってたんですよね。この地元の静岡の大会にかけたい。そこで、自己記録を更新したい」
ズバリ、目標は…
伊地アナ:「サブスリー、3時間を切ることです」
サブスリーとはフルマラソンでの3時間切り。達成できるのは完走者の5%以下で、「市民ランナーの憧れ」と言われています。 自己ベストは3時間15分。15分以上縮めなければなりません。そのために静岡マラソンに向け様々な本を参考にメニューを組み練習に励みます。
もちろん食生活も…
伊地アナ:「大会も近いんで、少しカロリーを抑えめにすると。ベストは58kg。前回ベストタイムを出した時も58kgぐらいだったんで、やっぱりそこまでは絞りたいなって思っています」
週6日、生放送に出演する中、合間を縫ってコツコツ練習を重ねてきました。
伊地アナ:「きょうはちょうど天気もいいので、30キロ走の練習をこれからしようと思っています」
伊地アナ:「今までの3カ月の練習できょうが一番きつかったです」
静岡マラソンを1週間後に控えた3月3日、東京マラソンの会場には…。
伊地アナ:「本番のレースの雰囲気を感じながら静岡マラソンに向けて、どんどん意識を高めていこうと思っています」
2週連続となるフルマラソン。静岡マラソンでのサブスリー達成に向け、実践的なロング走として東京マラソンに臨みます。大勢のランナーと、都庁前をスタート。
ゴールの東京駅。見事、笑顔でゴール。
伊地アナ:「手元の時計で、3時間18分くらいでした。1週間後の静岡マラソンに向けて、慎重にいろんな準備をしないとサブスリーなかなかできないなっていう風に思いましたんで、しっかり準備したいなという風に思います。すごくいい勉強になりました」
静岡マラソン当日
そして迎えた静岡マラソン当日―
Q.どうですか、本番迎えましたが?
伊地アナ:「1週間前にロング走、東京マラソンを走って、それの疲労をいかに抜くかが課題だったんで、温泉に入ったりしながら疲労を抜いて。もうばっちり疲労は抜けたかなと思っています。きょうはもう言い訳できませんから、この快晴で無風に近い。暑すぎてどうとか言っていられませんから、真剣勝負するしかないですね」
仕上がりの良さを感じさせた一方で…。
伊地アナ:「実はですね、緊張のあまり眠れなくて、正直言ってしまうと緊張8、楽しみ2くらいですけど、ここはとにかくどこを走ったって、あそこはこんな思い入れが、あそこはこんな思い入れがとあって、一番知っている道なので、そういうところをフルマラソンで走るのはすごく幸せなことなので、あとは自分の気持ちで楽しみ10に変えるだけです」
白木愛奈アナウンサー:見てる人にどう伝えたい?
伊地アナ:「僕みたいな元メタボ人間でも走ればだんだん健康になるし、だんだん記録も縮められるので、ということは誰でもできると思うんです、それを見て少しでも元気になれたらとか、僕も私もあんなことに挑戦してみようかなと少しでも思ってくれたらありがたい」
須藤誠人アナウンサー:サブスリー、自信は?
伊地アナ:「頑張ります!」
35キロまで順調も、アクシデントが…
5年ぶりに開催された静岡マラソンで、サブ3に挑んだアナウンサー・伊地健治54歳。
実況:「静岡マラソン、5年ぶりの開催、今スタートを切りました」
フルマラソンは10回以上経験していますが、静岡マラソンを走るのは今回が初めての伊地アナ。スタートした8時20分時点で、気温は6℃。肌寒さもある中、1キロ4分15秒前後でペースを刻んでいきます。
須藤アナ:「スタート地点から移動してきました。こちら27キロ過ぎですね。ランナーも続々と、ここを過ぎていくようになりました。何よりも一番、伊地さん。これから、ここを過ぎていくわけですけど」
白木アナ:「どんなふうに来るんでしょうね」
須藤アナ:「心配半分、楽しみ半分。本当にいいペースでここを過ぎてくれるといいですね」
白木アナ:「ドキドキです。大きな声で応援しましょう」
待つこと、10分。10時18分…。
須藤アナ:「見えてきました」
白木アナ:「伊地さん!」
須藤アナ:「伊地さん、頑張って」
白木アナ:「頑張って! がんばれー、ファイトです」
須藤アナ:「一瞬でしたけど、いい表情していました。疲れはまだ見せていませんでした」
白木アナ:「ガッツポーズも見せてくれましたね。あと15キロほど」
ここまではサブ3を狙える好調なペース。しかし、35キロ地点に差し掛かった、その時でした。伊地アナが立ち止まってしまいます。
沿道からは「頑張れー」の掛け声。ランナーからも「ファイト!まだまだ!」と声をかけられ、再び走り始めます。何度も足をつりかけながら、懸命に前へ。初めての静岡マラソン、ラストスパートです。
サブ3に挑んだ42.195キロ。ついにゴール付近のカメラがその姿を捉えました。さすがに険しい表情。それでも、沿道からの声援に応えながら進みます。54歳で初めて挑戦した、5年ぶりの静岡マラソン。その記録は…
レースを終えて、コースに一礼。そのとき、こみあげるものが…。
記録は、3時間7分42秒。サブスリー達成とはなりませんでした。
伊地アナ:「本当にあの楽しい楽しい42.195キロでしたね。サブスリー目指して頑張りますって言いました。10分間お待たせしちゃってすみません。サブスリーは切れませんでしたけど、自分の準備不足とか計画不足とかいろいろ要因はあったと思うんです。でも市民ランナーとしてこんな風に注目してもらえてすごくありがたいですし、個人的には3時間10分を切るのは自己ベストで。過去の自分を超えられたので、何というんだろ、すごく自信になるレースでしたし、ますますサブスリーの壁って高いと思うんですけど、やっぱりチャレンジしたいなと。いま54歳で来年は55歳になりますけど、年齢を重ねて衰えるのではなく、まだ自分に伸びしろがあると自分でも感じているので、55歳、ゴーゴーサブスリーを目標に。頑張りたいと思います」
佐野伶莉アナウンサー:「静岡マラソンにかける思いが伝わってきて泣けちゃう」
伊地アナ:「つい涙が出てきちゃうけど、うれし涙でもあります。静岡マラソンが5年ぶりに開催と、待ち望んでいた人すごく多いと思う、走っていて町の人に声かけられて、沿道の人にも、すごく嬉しいし、待ち望んでいたと感じた。楽しい旅でした」