江戸時代作成の『灯ろう』の修復終わる 4月以降ライトアップも 静岡市

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 江戸時代に作られたとみられる静岡市の有形民俗文化財灯ろうの修復工事が終わり、27日、お披露目されました。

片山真人アナウンサー:「静岡浅間神社の参道の入り口に立つ赤鳥居の脇に常夜灯はあります。今は土台だけですが、修理が終わりきょう本体が元に戻ります」

 半年間に及ぶ大修理を終えたのは「中町秋葉山常夜灯」と呼ばれる灯ろうです。この常夜灯は、防火の神様が祭られている浜松市の秋葉神社への道しるべとして設置されました。1707年に絵師・土佐光成が描いた「駿府鳥瞰図」にも登場する歴史ある灯ろうです。現在のものは1842年に再建されましたが、雨や風による劣化が激しかったため、保存会や静岡市などが仏具店に修復を依頼しました。

 7人の職人の手によって銅板屋根のふき替えや木造部分の修理、交換を行いました。屋根は本漆塗りに生まれ変わりましたが、使える木材は180年前のものをそのまま使用しています。

 この日は本体部分をクレーンでつり上げ、安定させる柱を設置して元の場所に戻しました。

保存会 安本久美子さん:「ここ丸3年くらいこれに関わって、いろいろやってきたので感無量です。地域の安全安心を守るシンボルとしてあると思う。今回の修復で100年もつものだと思っているので、次の世代にバトンが渡せたかなと思う」

祥雲 山梨由博代表:「常夜灯自体は、浜北とか森町とかにはいくつか残っていますが、こういった特長のある銅板ぶきの屋根の常夜灯というのは非常に珍しい。これを機会にちょっとのぞいていただいて、こういうものもあるんだと知っていただけたら」

 静岡大火や太平洋戦争の戦火にも耐えた常夜灯。修復されて4月以降ライトアップされ、静岡のまちを再び照らします。