全国的なインフルエンザ患者の急拡大で調剤薬局も厳しい状況に 深刻な薬不足に加え…
全国的なインフルエンザ患者の急拡大で調剤薬局も厳しい対応を迫られています。実態を取材しました。
静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長:
「たぶん医療機関の皆さんも初めて経験するレベルの大流行だと思う」
全国の患者数が現行の統計開始以降“過去最多”となったインフルエンザ。
静岡県内でもこの猛威に危機感をいだいている場所が…。
増田高容ディレクター:
「静岡県内でもインフルエンザの流行が広まっていますが、そうした影響は薬局にも出始めています。」
静岡市内に10店舗を展開する「すずらん薬局」。
こちらの調剤薬局でもインフルエンザ感染急拡大を実感しているといいます。
すずらん薬局 瀬名川店 薬局長村松 宗さん
「年始からインフルエンザの患者はすごく増えていると思います。年末年始、薬局休みの時もインフルエンザの抗原キットがあるかっていうような形の問い合わせがすごく多かったものですから」
静岡県内でもインフルエンザの患者数は急拡大を見せていて、12月最終週の1医療機関当たりの患者数は68.3人。
記録が残る2002年以降、2番目に高い数となっています。
深刻な薬不足
こうした状況なかで深刻なのが「薬不足」です。
すずらん薬局 瀬名川店 薬局長村松 宗さん
「インフルエンザの薬に関しては無い状態ですね。年明けになってこんなに入らないんだって言って、逆にびっくりしていた状況があります。」
全国的なインフルエンザの流行により生産が追い付かず、品薄の状態にあるというインフルエンザの治療薬。
特に「タミフル」の後発薬が現在一時供給を停止していて、品薄に拍車をかけています。
すずらん薬局 瀬名川店 薬局長村松 宗さん
「こちらが(タミフルのジェネリック薬)だが年内に入ってきたのは2人分というような状況。ジェネリックに関してはこのような状況になったのは自分の薬剤師(歴)の中では初めての経験」
こちらの薬局では通常10人分以上のタミフルのジェネリック薬を確保していますが、きょうは2人分しかありません。
薬局スタッフもインフルエンザに
足りないのは薬だけではありません。
すずらん薬局 瀬名川店 薬局長村松 宗さん
「年末ぐらいから職員の方がインフルエンザになって勤務できないような店舗も出始めている状況になっているものですから」
他の店舗ではスタッフもインフルエンザに感染。
“働き手”も「ヘルプ」という形で、グループ店舗間で調整をしているといいます。
すずらん薬局 瀬名川店 薬局長村松 宗さん
「どう対応するか、(薬は)何が入ってくるかを考えながら、こちらからも提案することが必要になってくるかなとは考えております。」