静岡県内でもインフルエンザ患者が急拡大 新型コロナとのダブル流行に備える高齢者施設

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 静岡県内でも猛威をふるうインフルエンザ。新型コロナの感染者数も増加傾向にある中、高齢者施設ではダブル流行に備えています。

●県感染症管理センター 後藤幹生センター長:
「インフルエンザの警報とコロナの注意報が同時に発令となっている。しかも同時に、まだ上昇傾向のある中での警報・注意報というのは今回初めてという状況になるので、医療機関や高齢者福祉施設を受診や訪問をされる場合は、極力マスクの着用をお願いしたい」

 県感染症管理センターの後藤センター長が警鐘を鳴らす、「インフルエンザ」と「新型コロナウイルス」の“ダブル流行”。

 県が14日発表した最新のデータによると、定点医療機関あたりのインフルエンザ患者数は36.31人。正月期間と重なり、前の週(68.30人)からほぼ半減したものの、依然として警報レベルが続いています。

●笹村朱里アナウンサー:
「県内でも猛威を振るうインフルエンザ。特に高齢者の方は感染すると重症化のリスクも高まります。この状況に高齢者施設ではどのような対策をしているのでしょうか?」

 静岡市清水区にある介護付き有料老人ホーム。70代から100歳を超える人まで43人が入居していて、そのうち7割ほどが90代だといいます。そのため、施設としても感染症対策には気が抜けません。

●庵原屋日和館 鈴木敏博 代表:
「今年の正月明けに症状が出た方が3名出て、かなりバタバタしたが、すぐにかかりつけの先生に診てもらって2人がインフルエンザA型に感染しているってことが分かって」

 職員・入居者ともに、ワクチン接種を終えていた中でのインフルエンザ感染。正月は面会者が多く、外部との接触が感染につながったとみられています。

 静岡県内でも「経験のない」ほどの、インフルエンザの流行。施設側は“ある変化”を感じていました。

●庵原屋日和館 鈴木敏博 代表:
「コロナの時は(インフルエンザが)ほとんどなかった。コロナの前は毎年インフルエンザにかかる方が何人かいた。今年の今までの状況をみると、コロナ前に戻ったかなという感じはしている」

 どれだけ対策しても、完全にシャットアウトすることは難しいのも事実です。

●入居者女性(90代):
「コロナの時も絶対感染しない状態にいたのにかかってしまったので、インフルエンザは自分でも注意しているし、日和館もすごく気をつけてくれていてもかかる時はかかるんだと思っている」

 マスク着用など基本的な感染対策はもちろんですが、館内では“コロナ禍”のような状況が続いていました。

●庵原屋日和館 鈴木敏博代表:
鈴木)「まず手洗いですけれども、各階に手洗い、洗面もあるので」

笹村)「こちらですね」

鈴木)「こちらの洗面で手を洗って、もちろん部屋の方にも手洗いがあるので、それぞれの場所で手を洗ってもらうということが非常に大事。それも頻繁にやってもらうことが大事。あとは、特にインフルエンザの場合だと湿度の問題があるので、こういった加湿器を館内至る所に設置して、極力湿度を上げて乾燥しないように気をつけている。換気ですけれども、窓を定期的に開けて、空気をこもらないようにしている。

笹村)こちらのドアだけではなく、対角線上のドアも開くということですね?

鈴木)そうしないと風が流れませんので、一つだけ開けてもやっぱりあまり効果がない

 インフルと新型コロナの“ダブル流行”に備えて、「防護服」も常備しているといいます。

●庵原屋日和館 鈴木敏博 代表:  
「職員にも感染させないというのが非常に大事。もちろん他の方にも広めない。これが感染予防の基本のところで教わっているので、これを忠実に実行するってことがすごい大事じゃないかなと思う」