【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市

山﨑優ディレクター:「牧之原市にある相良小学校では、静岡県内で初めて、あるものを使った授業が行われています」

【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市

 パソコンの画面を真剣に見つめる児童たち。操作しているのは「生成AI」です。

静岡・牧之原市立相良小学校 宮城裕介教諭:「教科書や資料集、生成AIを活用しながら、自分はどの時代が一番幸せなのか、どう考えるかということをやってきた」

 様々なデータが蓄積された“人工知能”を使って文章や画像をつくることができる「生成AI」。牧之原市の相良小学校では「学校向け生成AI」を県内で初めて授業に取り入れました。

【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市

 この日行われた授業は「歴史」。「縄文時代・弥生時代・古墳時代、どの時代が一番幸せだったのか?」を生成AIを使いながら児童たちがまとめます。

6年:「3つの時代の良さを生成AIに聞いている」

Q.例えばどんな質問をした?
A.「古墳時代は鉄や銅の物資はとても貴重だったの?」

Q.どうやって返って来た?
A.「『いい質問だね。古墳時代には鉄や銅が貴重だったか、考えたことある? 例えばどんな道具や武器に使われたか想像できる?』って返って来た。

【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市

 使っている生成AIは児童の疑問に対し、すぐに答えを出すのではなく対話をしながら、考えるヒントを与えるもの。批判的な考えや学びを促すような提案を行い。児童一人一人の思考力を成長させることができるといいます。

6年:「生成AIの方が早いから、見やすいし簡単だから、生成AIの方がやりやすい」

6年:「(生成AIで)分からないことを調べたり、文を考えたりしてもらっている」

 授業には、今回の取り組みに講師として参加してきた常葉大学の酒井准教授の姿も。

常葉大学教育学部 酒井郷平准教授:「いま一人一台端末が入っている環境にすごく慣れて学んでいるなというのは印象に残った。先生とクラスメートと、それに加えて生成AIという新しい仲間というか、学ぶパートナーがいる中での学びというのは、すごく盛り上がっていたし、幅広い視点で考えるきっかけになっていたと感じた」

 産まれたころからスマートフォンが普及していた世代にとって生成AIは教育現場での児童たちのサポート役として期待されるといいます。

【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市

牧之原市学校教育課 小倉圭司課長:「幼いころから使いこなしていくことによって、生成AIの持つ可能性と限界、この両方を若いうちから身に付けていくことが、その力につながるんではないかという期待をもって導入を決意した」

 狩猟などを行っていた「縄文時代」。稲作を始めた「弥生時代」、調理方法が多様化した「古墳時代」。はたして、どの時代が一番幸せだったのか? 生成AIと共に児童が導き出した答えとは…。

【弥生時代】:「弥生時代は古墳時代みたいに暴力や上下関係がないから、あと縄文時代よりも生活の進歩が進んでいるから暮らしやすいと思う」

【縄文時代】:「私は縄文時代が一番幸せだと思っていて、何かをもらえるから協力しているわけじゃなくて、自分たちが生き延びるために協力していたってところがあったので、私は1位を縄文時代にした」

【古墳時代】:「古墳時代は弥生時代や縄文時代に比べて、ご飯や道具が一番三つの中で充実しているからです」

【弥生時代】:「古墳時代は奴隷があって、みんなが幸せっていうと奴隷の人たちは幸せじゃないと思ったので、古墳時代はなくて、(縄文時代は)食べ物の量も少なくおいしくなかったりしたので、弥生時代は奴隷もなく(食べ物も)おいしかったし、いっぱい食べられたから弥生時代が一番だと思った」

【県内初】生成AIを授業に導入…課題は「縄文・弥生・古墳どの時代が一番幸せ?」 静岡・牧之原市