「胸を触られたことも」女性職員に暴言・セクハラ…福祉現場で深刻化するカスハラの実態 事業所の65%が被害経験「怖いが報告できない」
植田結衣子アナウンサー:「島田市内にある介護施設です。カスタマーハラスメントは福祉の現場でも起こっています」
静岡県島田市で、デイサービスや訪問看護事業などを行う「一期一会トータルケア」。グループ全体で、およそ400人がサービスを利用しています。こうした福祉の現場でも、カスハラの事案が…。
一期一会トータルケア 丹野啓二代表:「入浴介助の時にちょっと手がお尻に伸びたり、胸を触ったりというようなことはある」
利用者からのハラスメント。背景には、福祉の現場ならではの事情があると分析します。
一期一会トータルケア 丹野啓二代表:「福祉の仕事に携わっている方は女性が多いので、1対1の場面で、利用者も「女性職員か」と、上から目線になるというか」
職員の8割以上が女性だというこちらの事業所。訪問看護では、男性利用者と女性職員が2人きりになるケースもあります。こうした環境も、カスハラが起きる一つの要因とみています。実際に、訪問先でカスハラを経験した女性職員は…。
カスハラを経験した女性職員:「一言で言うと怖いという気持ち」
こちらの職員が受けたのは、威圧的なカスハラです。傷を処置するため、男性利用者の自宅を訪問した際、利用者は自己流の処置方法があると主張し、職員の説明を聞き入れず威圧的な言動を繰り返したと言います。
カスハラを経験した女性職員:「罵声のように感じる大きな声で『俺には俺のやり方がある。これはしなくていい』。なんでそんなに怒るのかなとか、なんでそんなふうに大きな声で言わないといけないのかなと考えたが、それよりも怖いという思いが強かった」
全国訪問看護事業協会などによりますと、職員からカスハラを受けたと報告されたことがあると答えた事業所はおよそ65%に上ります。ただ、こちらの事業所ではこれまで、被害を受けても「この程度なら」と管理者に報告しない職員も少なくありませんでした。こうした実態を踏まえ、4月にカスハラ防止に関する規程を作成。職員が相談しやすい環境を整えた上で、利用者側にもマナーを守るよう求めています。
一期一会トータルケア 丹野啓二代表:「職員も今までのように心の中でとどめておかないで、ちゃんと話せる場所があるんだよということがわかってもらえて、気持ちよく仕事ができるようになれば」