2カ月間の製造停止…再開された製品に込めた七尾市の水産加工会社の思い /能登半島地震の現場
元日に発生した能登半島地震。現地では今も多くの人が避難生活を余儀なくされています。発災から2カ月が経った現在の被災地を静岡朝日テレビのスタッフが取材しました。
石川県七尾市にある水産加工会社「スギヨ」。日本で初めてカニ風味のかまぼこ「カニカマ」を作ったとされています。主力商品で本物のカニの風味や食感を再現した「香り箱極」は、全国にファンがいるほどの一品です。そんな老舗食品会社が元日に一変…。
地震による人的被害はなかったものの、工場内の排水管が壊れるなどの被害にあい製造を一時停止していました。
スギヨ 村中健介工場長:「発災当時はどこから手を付けたらいいのか分からないぐらいだったが、一つ一つ復旧していった形」
製造停止が続いていましたが2月29日、一部工場で製造を再開。
スギヨ 村中健介工場長:「工場が再開した時は、感無量で従業員一人一人の顔を確認できたので、本当にほっとした」
Q.生産ラインから商品が出てきた時の気持ちは?
A.「製品が初めて出てきた時は感無量という気持ちと、商品を早く全国に発信したいという気持ちでいっぱいになった」
再び動き出した生産ライン。能登の復興を支援しようとこんな取り組みも…。
林輝彦アナウンサー:「石川県民の食卓に欠かせないカニカマを製造するスギヨの工場に来ています。主力商品の香り箱極には、『がんばろう!能登』と書かれたステッカーが貼られ次々と出荷されていきます」
パッケージに貼り付けられた「がんばろう!能登」の文字。全国の人に食べて応援してもらおうという取り組みで、売り上げの一部は能登復興のための義援金に充てられるということです。
スギヨ 村中健介工場長:「工場の復旧が能登の復興に少しでも力となればと考えている」