「熱海市が避難指示をださなかったのは違法」 静岡・熱海土石流災害 新たな原告団が主張
熱海土石流災害の遺族らが、静岡県や熱海市などに損害賠償を求めている裁判の弁論準備手続きが行われ、新たな原告団が「熱海市が避難指示を出さなかったのは違法」と主張しました。
2021年7月に静岡県熱海市で起きた土石流災害では、遺族や被災者らおよそ120人が県や熱海市、土地の現旧所有者らに対しおよそ64億円の損害賠償を求めています。
地裁沼津支部で非公開の弁論準備手続きがあり、新原告団が熱海市が発災当日などに避難指示を出さなかったのは「著しく不合理で違法」という主張を展開しました。
新原告団によりますと、この主張に対し県や現所有者側は反論しましたが、熱海市側からは目立った反論はなかったということです。
また新原告団が前回の裁判で主張した、表流水が被害を拡大させたという主張については、県などから「仮説に過ぎない」といった反論があったということです。
またこの裁判に関し、土地の現在の所有者側は7月1日付で仮に敗訴した場合でも損害賠償の責任を負わないことを確認する新たな訴訟を起こしたと明らかにしました。
裁判は次回11月6日に非公開の弁論準備手続き、2025年2月5日に公開の法廷での手続きが予定されています。