「土石流は不適切な盛り土が原因」静岡・熱海市の土石流災害 静岡市の難波市長が見解を述べる

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 静岡県熱海市の土石流災害で、一部の被災者が発生原因の再検証を静岡県に求めていることについて、静岡市の難波市長が見解を述べました。

 2021年に発生した熱海市の土石流災害では、県の検証委員会が発生原因を分析し「地下水が主因」と結論づけました。

 しかし、一部の被災者などの団体は「隣接地が宅地造成され雨水が流れたことが原因」として再検証を求め、県の検証結果について、宅地開発を許可した責任から逃れていると批判しています。

 これについて、災害発生当時に県の副知事として陣頭指揮に当たった静岡市の難波市長が答えました。

●難波市長:
「正直言うとここを埋めてはいけないでしょうと。これは本当に適切かというと疑問は残ります。でここの開発に関しての責任問題ということを問われれば、ないことはないかもしれません」

 難波市長は宅地開発が適切ではなかったとした一方、土石流は宅地開発ではなく不適切な盛り土が原因だとして県の責任は問われないと見解を述べました。

●難波市長:
「(宅地造成が)この盛り土をする前に先行して行われた行為なので、これを許したことが土石流を発生させた誘因にはなっているが責任を問われることにはならない。責任がないと言っているわけではなくて、責任が問われることはないということ」

 また、被災者が求める再検証については…

●難波市長:
「事実関係を中心に述べたので、この事実を見ていただいてその方々個人がどう判断されるかということ」

 このように述べ明言しませんでした。

 土石流災害をめぐっては、遺族らが盛り土の土地所有者や県などに損害賠償を求めた裁判が続いています。