7時開店…港の人気店(後)この物価高で朝定食500円維持できるか…「悩ましい」 静岡・焼津市
午前11時すぎ ピークタイム迎え順番待ちも

焼津市の小川港に店を構える「小川港魚河岸食堂」。営業開始は朝7時。港で働く漁業関係者の胃袋を長年支え続ける老舗食堂です。
店長の椿原さんが翌日用の材料を携え店に戻ると…。
従業員:「オーダー入ります。海鮮丼大盛が一つ」
店内はすでにお昼のピークタイムを迎え満席に。
従業員:「すみません」
客足が途切れず、行列は店外にまで。席の数も足りなくなってしまい、一時、順番待ちとなる大混雑の様相に。この状況に椿原さんも思わず─。
小川港魚河岸食堂 椿原祐司店長:「帰って来たばかりで追いつけない」(笑いながら)
朝は漁業関係者で賑わうこちらの店ですが、ランチタイムは地元民やサラリーマン、観光客の姿が多くなります。駐車場の様子もまるで観光地の様に他県ナンバーが目立つようになりました。
観光客「安い」地元の人「週に1回は来る」
愛知県から(観光):「メニューをパッと見て結構安いんだという印象は受けた。(海鮮丼が)1000円くらい安いので、他より、コスパはいい。あと味もいい」
焼津市民:「週に1回は来る。来る時には週に2回、他のところに行けばこの値段で食べられない」
焼津市民:「僕ら営業職だが、外に出て食べることが多いので、こういう食堂があるとメニューも多いし、すごく助かる」
愛知から(仕事):「なかなか静岡でしか食べられないような食事かなと。愛知県なかなかこういうの食べられない、こんなにボリューミーなのは」
Q.こういった食堂が職場の近くにあったら
A.「あるとうらやましい、本当に」
昼の人気メニューは名物の海鮮丼。エビにマグロ、そして小川港で獲れた新鮮な魚が乗った贅沢な一杯。このボリュームで価格は1300円です。県内外を問わず、お客さんは大満足な様子。この賑わいはラストオーダーの時間まで続きました。

午後2時 営業終了
最後の客見送り
「ありがとうございました」
午後2時、最後のお客さんを見送り、この日の営業が終了しました。安くてお腹いっぱい食べられる港町の食堂、小川港魚河岸食堂。ただ、人気メニュ―の朝定食をめぐっては、この時代だからこその悩みも…。

急激な物価高騰に朝定食500円は維持できるか
小川港魚河岸食堂 椿原祐司店長:「値上げは悩ましいところではあるが、来てくれている人って、市場関係、水産関係の会社勤めの方なので、その人たちのための朝ごはんということで、その金額で、毎日来てくれるということもあるので」
昨今の物価高の影響は決して小さくありませんが、できる限り、朝定食500円はこれからも維持していきたいといいます。
小川港魚河岸食堂 椿原祐司店長:「元々市場関係の福利厚生の食堂だったのが焼津に根付いている。朝からやっている食堂ということで認知されてきている。なるべく地元の魚を使った食堂。リーズナブルに提供したいというのと、あとは焼津港、小川港の今後の賑わいの一つの糧になってくれればと思っている」
焼津で見つけた老舗の食堂。そこは、海で働く人たちが、ホッと一息つくことができるかけがえのないオアシスでした。
