静岡市・難波市長「大規模事業は単なる施設整備ではない」 海洋・地球総合ミュージアムは建設費大幅増

 静岡市議会6月定例会の総括質問が26日から始まり、難波市長のまちづくりに対する取り組みについて、各会派から質問が相次ぎました。

 26日から始まった静岡市議会の総括質問。3月に行われた市議選後、初めての総括質問ということで、各会派の代表者らが質問に立ちました。

 最大会派の自民党は新たに会長に就任した、自民党・繁田和三市議が会長就任後、初めて質問に立ち「難波市長就任から2年経ち市政運営に難波カラーは確実に出てきていると感じられる。また、アリーナ、新サッカースタジアム、静岡駅南口再整備など、まちづくりの核となる大規模事業の推進に取り組んでいる。大規模事業に対する市長の意気込みについて、改めて伺う」と質しました。

 また、国政では野党第一党。静岡市議会では議席を2議席から4議席へと倍増させた立憲民主党の長沼滋雄幹事長は「海洋・地球総合ミュージアムは「BX拠点化構想」の主要事業として「海洋保全意識の醸成や研究開発力への貢献」といった「公益性」に、より軸足を置くものにシフトしたものと受け止める。一方、建設資材の高騰によりミュージアムは契約締結から2年が経過した今日も建設着工に至っていない」と清水港に計画されている海洋・地球総合ミュージアムの計画の遅れを懸念。

 静岡市の難波喬司市長は「大規模事業は、単なる施設整備ではない。人口減少に歯止めをかけ、静岡市の明るい未来を切り拓いていくため、これらの施設の整備を推進していく」とまちづくりに対する思いを述べましたが、物価高騰の影響で、海洋・地球総合ミュージアムの建設費は、約94億円から約70億円程度の増額となる見込みと明かしました。

 2026年2月の完成予定から2年遅れとなる中で新たに民間の水族館計画も浮上。場合によっては、施設の仕様や内容の変更の可能性にも含みを持たせている難波市長。増額して整備するか規模縮小など計画を見直すのか白紙となってしまうのか、難波市長の判断が迫られています。

 静岡市議会の総括質問は、27日と30日に個人質問が予定されています。

静岡市議会(6月26日)
静岡市議会(6月26日)