【高校野球静岡大会】1年前の悔しさを胸に先輩たちの思いもつなぐ最後の夏 静岡高校・吉田遥孔投手

夏の高校野球静岡大会は、この週末3回戦が行われます。名門静岡高校のエースは、去年の悔しさを糧に甲子園を目指します。

 MAX146キロ、今大会屈指のサウスポー。

 静岡高校のエース 吉田遥孔(よしだはるく)投手。

 緊張感高まる夏の初戦、静岡東を相手に1回をわずか9球で三者凡退。

 流れをつかむと徐々に調子を上げ、5回には、3者連続三振。

 5イニングを無失点に抑え、勝利を呼び込みました。

吉田遥孔投手
「初回は緊張したんですけど、自分のピッチングができてよかった。まだ完成ではないので、これからまた練習していきたい」

3回戦に向けて

笹村朱里アナウンサー
「3回戦に向けて調整しています。雨の影響で屋根がある場所での練習。とにかく速いです。吉田選手迫力満点の投球です。」

 初戦ではストレートが課題だったと話す吉田選手。

 16日は、左腕の動きを確認しながらストレートを中心におよそ30球を投げ込みました。

 入学直後は123キロだったというストレートは、20キロ以上球速がアップ。

 この夏はさらに高みを目指します。

吉田遥孔投手
「まっすぐで押していく。球速は150キロを目標にしています」

笹村朱里アナウンサー
笹村朱里アナウンサー

監督も信頼を

 池田監督も絶大な信頼を寄せています。

池田新之介監督
「心技体バランスよく充実している。自分の調子の中で最適なピッチングができる。静高のエースとしてマウンドに上がるんだという思いが彼からはひしひしと感じられる。」

池田新之介監督
池田新之介監督

忘れられない経験

 吉田投手には忘れられない経験があります。

 去年春の県大会決勝で好投を見せた直後・・・。

 足首を骨折し、全治3カ月・・・。

 去年の夏は万全の状態で臨むことができず、登板は3試合5イニングのみ。

 準決勝では9回のマウンドに立ち、悔しい逆転負けを喫しました。

吉田遥孔投手
「怪我をしていなかったら結果は変わっていたのかなと悔しい部分もある。去年は自分が思ったように投げられなくて負けてしまったというのも一つの要因だと思う」

吉田遥孔投手 2024年
吉田遥孔投手 2024年

憧れの聖地へ

 1年前の悔しさは、帽子のつばに残されていました。

 「初志貫徹」は去年書いた目標。

 その上に今年の目標「繋ぐ」を書き足しました。

吉田遥孔投手
「悔しい思いもあったので、忘れないように。うまくいかなかったときもこれを見れば行けそうな気がする」 

 先輩たちの思いもつなぐ最後の夏。

 吉田投手が投げ抜いたその先に憧れの聖地が見えてきます。

吉田遥孔投手
「無失点で抑えるというのが一番の目標です。自分が連れていきたいという気持ちもあるんですけど、みんなで甲子園に行けたらいいなと思います。」

吉田遥孔投手
吉田遥孔投手