素材に宿るおいしさ詰め込んだ街角の手作りバーガー　静岡市「ステッピンカフェ」

静岡市葵区千代田の住宅街にひっそりと佇む「ステッピンカフェ」。開放感ある天井高の店内には、海外のカフェを思わせる空気が漂う。店を開いて13年、家族連れがゆったり食事を楽しめる空間を目指してつくられた一軒だ。看板はなんといっても「てりやきエッグバーガー」。粗挽きの合い挽き肉で仕上げたジューシーなパテに、清水養鶏場の美黄卵を使った半熟の目玉焼きを重ねる。そこに合わせるのは、自家製のてりやきソース。甘すぎないよう煮詰めて仕上げたタレが、肉の旨みと卵のコクを引き立てる。バンズは胚芽入り。焼き上がりの香ばしさとほのかな甘みが絶妙に溶け合い、日本人の心をわしづかみにする王道の味わいだ。

もうひとつの人気の理由が「ポテト」。アメリカから取り寄せた品種を使用し、外はカリッと、中はホクホク。冷めてもおいしいのが自慢だ。味付けはコンソメとナツメグを効かせたオリジナルスパイス。1本、もう1本と手が止まらなくなる危険なうまさである。セットで頼めば、バーガーの満足感がさらに増す。

辛いもの好きに強く推したいのが「ホットステッピンバーガー」だ。ハラペーニョとハバネロを惜しみなく使い、刺激の中に深い旨みが潜む。汗をかきながらかぶりつく瞬間、辛さの向こうにある中毒性に気づくだろう。男性客の支持が厚いのも頷ける。

子どもでも食べやすい「キッズバーガーセット」があるのも嬉しい限り。小ぶりのバーガーにポテトとドリンクが付く。初めてのハンバーガー体験に夢中になる子どもも多いそうで、親子で楽しめる工夫が随所に光る。

季節ごとに登場する限定メニューも見逃せない。いま味わえるのは「レモンタルタルバーガー」。地元・オクシズの清沢レモンをふんだんに使った特製タルタルは、爽やかさとクリーミーさを兼ね備え、濃厚な黄身の美黄卵とも好相性。ひと口で夏の青空を思わせるような清涼感が広がる。

甘いもの好きにはスイーツも外せない。まずは定番の「チョコバナナ生クリーム」のクレープ。もっちりとした生地に、バナナの自然な甘さ、濃厚なチョコレート、そしてふわりと軽い生クリームが調和し、口いっぱいに幸せを運んでくれる。

さらに人気なのが「自家製Babyパンケーキ」。小さなパンケーキが7枚並び、選べるフレーバーは5種類。中でもメープルが圧倒的に人気で、香り高いシロップとクリームをからめれば、シンプルながら忘れられない味わいとなる。

ジューシーなバーガーと甘いスイーツ、そして心地よい時間。千代田の「ステッピンカフェ」は、今日も訪れる人の舌と心を満たし続けている。

ステッピンカフェ
静岡市葵区千代田3-11-22
電話番号：054-248-1803
定休日: 木曜日
営業時間:月・火・水・金 10:00～21:00(L.O.20:00）/土・日・祝 8:00～21:00(L.O.20:00）
Pあり