物価高がクリスマスケーキを直撃　それでも静ユニークなクリスマスケーキで奮闘する洋菓子店も　静岡市

　帝国データバンクが全国のコンビニや洋菓子店など１００社に調査した結果によると今年のクリスマスケーキの平均価格は、税抜き“４７４０円”。

　前の年に比べて、１７９円高く、３．９％値上がりしています。

　本格的な値上げラッシュが始まった２０２１年当時と比べるとおよそ２割、９００円高くなっています。

　イチゴは猛暑の影響で、前の年と比べ１０％～３０％前後値上がり。

　チョコレートは原材料のカカオが記録的な高値となっていて、前の年と比べて３０％以上値上がりしています。

佐々木沙羅アナウンサー
「長引く物価高。クリスマスが迫る中、洋菓子店ではケーキを少しでもお得に提供しようと日々奮闘が続いています・・・」

　静岡市葵区にある洋菓子店「ショコラファン」。

　今年は９種類のクリスマスケーキを準備していて、王道の生クリーム（５号）のホールケーキは、全国平均を下回る４５９５円（税抜き価格は４２５５円）で提供しています。

　実は店では去年、原材料費の高騰で２０％の値上げを実施。

　そうした背景もあり今年は価格を据え置いたといいます。

ショコラファン　パティシエ　中川雄太さん
「今年入ってからも物価高が止まらない感じなので、ちょっとサービスしすぎかなとは思いつつ、今年はとりあえずこの値段でやろうかなって」

　クリスマスケーキの予約に来たお客さんはー。

Ｑ：どんなケーキを予約した？

客　静岡市２０代（女性）
「このメルティショコラ（４号）。（２０台）限定となっていたので選んだ。気軽に手は出しにくくはなっているが、それでもイベント、特別な日にはお気に入りのケーキを選んで買っている」

　年々高騰する「クリスマスケーキ」。

　静岡県内にはそうしたなかでも価格で奮闘する菓子店が！

佐々木沙羅アナウンサー
「最後に目を入れるって魂吹き込むみたいな」

日月堂リラ　店主　菊池弘さん
「目がないと、かなり違いが出てくる」

　クリスマスの主役は“トナカイ”ではなく“タヌキ”！？

日月堂リラ　店主　菊池弘さん
「とにかく見た目がかわいい」

　静岡市清水区、国道１号沿いにある「日月堂リラ」。

　名物は、今では珍しいバタークリームを使った「タヌキケーキ」。

　１２月に入るとタヌキが３体デコレーションされたクリスマスケーキが人気となっていて、価格は全国平均価格を大きく下回る４３２０円です。

日月堂リラ　店主　菊池弘さん
「ロスを少なくすることで単価を上げないように、作ったものは極力販売するスタイルをとっているので、今の価格を維持できている」

　ホールケーキは１０台作って、２台売れ残ると利益が出ないといい、予約注文で廃棄をなくすことが、安さの秘訣です。

日月堂リラ　店主　菊池弘さん
「１年に１回いろいろなお店がある中で、わざわざお店のケーキを買っていただくので、そういうお客さんの期待を裏切らないように丁寧に作らせてもらっている」