「伊豆の声が消える」強制合区に猛反発…伊豆市と伊豆の国市で定数1 自民内部も混乱、公明は方針転換 静岡県議会定数削減の「舞台裏」
静岡県議会9月定例会の焦点の一つとなっていた議員定数削減案をめぐり、選挙区検討委員会が答申案を議長らへ提出しました。
9月30日に開かれた県議会選挙区等調査検討委員会では、前日に発表された国勢調査の確定値を踏まえ「一票の格差」などについて確認されたのち、前回の委員会でとりまとめられた定数66案の答申案が承認。委員会後、相坂摂治委員長らが和田篤夫議長へ答申案を手交しました。
今回提出された答申は、定数を68から66へ2減し、浜松市中央区の定数を12から11に、さらに「強制合区」となる伊豆市と伊豆の国市で定数1とする案です。
来年春に行われる予定の県議選をめぐっては、9月10日の委員会で、人口減少に応じた形で定数削減をすべきとする最大会派・自民改革会議と第二会派・ふじのくに県民クラブに対し、地域代表維持のため伊豆市の合区に否定的な公明党県議団との間で折り合いがついていませんでした。
また、9月16日には、伊豆市議会や市の経済界から県議会に対して、合区案を見直すよう請願書が出されていて、合区案を提出している自民の一部県議からも反対する声が上がりました。その後開かれた自民県議の総会では、会派として意見をまとめきれない執行部に不満を訴える声も出るなど、混沌とした状況に。最終的に9月18日に開かれた前回の委員会で反対していた公明党県議団が賛成に回り、定数を2つ減らす合区案がまとめられました。
人口減少や過疎化が進む中で、都市部の選挙区の定数が増えていく一方、人口の少ない中山間地域の定数が減り続け、議員の地域代表としての役割を担いきれなくなってきている問題があります。こうした問題を考慮し、今回の答申案には「強制合区の基準を原則としつつ、選挙区を存続する合理的理由がある場合には例外を設ける」ということと、「人口減少を念頭においた趣旨に(公選法を)再構成すること」が付記されました。
今回の答申案は9月定例会最終日の15日までに本会議へ上程され、可決される見通しです。また、伊豆市からの合区見直しについての請願については、6日以降の総務委員会へ付託され議論されます。
選挙区等調査検討委員会 相坂摂治委員長:「現行法に照らすと、必ずしもこの請願の趣旨が他の地区との比較を行った場合には本当に適切だったのかということは非常に議論の残るところ。ただ、地域の切実な思いや行政課題はあるので、人口比例だけではない選挙区のあり方が重要になってくる」
また、ある県議からは「県議が自分たちの選挙区を決める現行制度はどうかと思う」という声も上がっています。
人口減少が進む中で、地域代表を確保することや多様な民意を県政へ反映することをどのように考えていくのか、具体的な法整備や制度改正が求められています。