袴田事件再審公判 検察が請求した5人の証人のうち3人を撤回する意向示す 


先月始まった袴田巌さんの再審、やり直し裁判の証人尋問をめぐり、検察側は請求していた証人5人のうち、3人を撤回する意向を示したことが弁護団への取材で分かりました。

 袴田巌さん(87)は1966年、旧清水市のみそ会社専務一家4人を殺害したなどとして死刑が確定しています。

 10月27日に静岡地裁で再審が始まり、袴田さんの姉ひで子さん(90)が無実を訴えました。

 再審の争点は、事件から1年2カ月後にみそタンクの中から見つかった「5点の衣類」です。

 検察側は袴田さんの犯行着衣と主張していて、衣類に付いた血痕の色について、「長期間みそにつかっても赤みは残る」とする共同鑑定書をまとめた法医学者ら、5人の証人尋問を請求していました。

 弁護団によると、1日地裁で検察側、裁判所の三者で審理計画について打合せが行なわれ、その中で検察側が証人3人を撤回する意向を示したということです。

 一方、弁護側は「赤みは消える」とした法医学者らの尋問を予定しています。

 証人尋問は当初年明け1月からの予定でしたが、その他の証拠の取り調べに時間がかかるとされ、3月に行なわれる見通しだということです。