ご飯に味噌汁、のりに玉子焼き…日本の朝食がピンチ 相次ぐ物価高騰に頭抱える現場

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 相次ぐ物価高騰。今、私たちの朝食に、大きな影響を与えています。

能地優アナウンサー:「ご飯に味噌汁、のりに玉子焼き。まさに日本の朝食といったメニューですが、これらの食材にも今、物価高が直撃しています」

 これぞ、和の朝食の定番。しかし、実はこれらの原材料が今、すべて値上げの波に直面しているんです。

ご飯に味噌汁、のりに玉子焼き…日本の朝食がピンチ 相次ぐ物価高騰に頭抱える現場

スーパーでは卵やノリ、そしてコメが…

日本の朝食にいま何が。静岡市内のスーパーを取材すると…。

田子重西中原店 増田克己店長:「こちらが卵売り場。税込だと260円」

 鳥インフルエンザの発生などで今年に入ってから高値が続いている、卵。JA全農たまごによりますと、1月に1kgあたり258円だった卸売価格は4月時点で332円にまで高騰しています。

田子重西中原店 増田克己店長:「出荷状況が安定してくれば値段ももちろん下がってくると思うが、卵を産むニワトリが今減ってしまっている状況だと、すぐに安くなるのは難しいかなと思う」

 卵の入荷数も減少し、先週からは「1家族1パックまで」と、制限付きでの販売となりました。

ご飯に味噌汁、のりに玉子焼き…日本の朝食がピンチ 相次ぐ物価高騰に頭抱える現場

 一方こちらは、海苔売り場。全般的に去年と比べると2割ほど値上がりしているそうです。

田子重西中原店 増田克己店長:「海水温が上昇して、のりが不作だったと聞いている」

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 そして、その海苔と相性の良いコメも相変わらずな状況。こちらのスーパーでは、5キロ4000円前後と、去年の2倍の値がついています。

田子重西中原店 増田克己店長:「お米は食卓には欠かせないので、高いと言いつつも購入される客が多い」

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みそ店では

 価格の波は、“あの調味料”にも…。

 こちらで、昔ながらの手法で造られているのが、コメを原料とするコメ味噌。ほどよい塩味とともに甘味を感じるのが特長です。

店主:こちらが味噌の原料になる米です。
能地:これ今何キロ?
店主:「全部で150キロぐらい(商品500パックほど)。1月くらいから仕入れ先から値上げするよと言われていて、1キロあたり100円とか100円ちょっとくらい上がりました」

ご飯に味噌汁、のりに玉子焼き…日本の朝食がピンチ 相次ぐ物価高騰に頭抱える現場

 静岡市内で江戸時代から続く、創業170年の老舗「糀屋嘉兵ヱ」。

 こちらではコメを原料とするコメ味噌を作っているため、値上げがあった1月と比べても現時点で170%ほど仕入れ価格が上がっているといいます。

店主:「値上がりが止まらないなという印象ですよね。せめて今の価格と同じ価格でやっていただけたらうれしいなというばかり。(仕入れの)量は変わっていないけど、仕入れ額は結構冷や汗が出るというか、そんな感じ」

 すでに、この1年間で2度の価格改定も実施。待ったなしの状況が続いています。

店主:「去年の7月からで言うと、150円前後かなとは思う。値上げをすると、お客さんがいい顔して買っていかない方がやっぱりいるので、ちょっと心苦しいですね。(販売している味噌も)今のままだとまた値上げするんじゃないかと思う。一番は米の価格が安定するのを望んでいます」

 止まらない物価高騰。私たちの朝食は今後、どうなっていくのでしょうか。

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