民間の水族館建設計画が明らかになる一方で静岡市の「海洋・地球総合ミュージアム」整備計画は不透明なままに

RepJAPAN 白輪剛史社長
「基本的には海洋・地球総合ミュージアムが駿河湾の魚を中心とする魚、魚類を展示するという飼育展示するっていうことだったので、それと被らないような水族館にいる例えばペンギンだとかウミガメだとか他のアシカだとかそういったものを中心とする水族館という位置付けですね」
新たな水族館の計画を発表した河津町の体感型動物園
iZooを運営するRepJAPANの白輪剛史社長。
計画するのは、静岡市清水区の日の出地区で市が計画する「海洋・地球総合ミュージアム」の目と鼻の先です。
インバウンド客を含め年間30万人から50万人の来園を見込んでいます。
市の施設との関係については・・・
RepJAPAN 白輪剛史社長
「そこは別に敵対関係とかなんかライバル関係にあるということではなくて、総合施設として伸びていければいいなという」
しかし、その海洋・地球総合ミュージアムは資材価格高騰の影響が避けられそうにありません。
静岡市 難波喬司市長(2024年2月21日)
「駿河湾という多様性に富んだ海を有する本市の『場の力』を活かし、本市を海洋研究・海洋産業の世界的拠点にしていくことを目指す」
静岡市が清水港に計画する「海洋・地球総合ミュージアム」。
水族館と博物館の総合施設で、これまで施設整備費は93億円と試算されていました。
しかし、関係者によりますと資材高騰の影響で1.5倍に増える見通しだということです。
根方ゆき乃記者
「市が海洋文化施設を計画する予定地。市は50億円以上の整備費をプラスして建設することになるのでしょうか。現在、防潮堤だけが先に整備され、いまだ手つかずの状態となっている」
工事に着手するためには市議会に増額分の補正予算案を
上程する必要がありますが、市は6月定例会での上程を見送る方針で、2年後に予定していた完成時期は遅れる可能性がありそうです。
そんな中、30日明らかとなった民間が計画する新たな水族館。
これに対し、難波市長は…。
静岡市 難波喬司市長
「静岡市としては大歓迎。両方できるということになれば、相乗効果で集客力も上がるので魅力ある施設、場所になる」

国からの交付金の問題も
引き続き、前向きに計画を進める姿勢を見せた難波市長。
懸念材料はやはり…。
静岡市 難波喬司市長
「問題は建設費用。どちらがどれだけお金を負担するかについて折り合いがつかない状況。相当金額にかい離があるので協議は相当難航するという状況」
場合によっては、施設の仕様や内容の変更の可能性にも含みを含みを持たせました。
増額して整備するか、規模縮小など計画を見直すのか、
白紙となってしまうのか、市は年内に判断を迫られています。
その一因は国からの交付金です。
市は今年度の着手を条件に交付金を得ていて、今年度に手をつけなければ差し戻しとなります。
市が着手を決めれば9月議会に上程される補正予算案への反映を目指しておよそ46億円の増額分を盛り込むとみられます。
清水区に計画される2つの施設。
どのような形になるのかまだ不透明です。
