農業の現場では高温・少雨を懸念…天敵カメムシも 救いの新品種「にじのきらめき」 今年の静岡コメ事情②

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●富士市浮島地区
伊地アナ:「高橋さん、こんにちは。ご無沙汰です。この田んぼで5月8日に田植えをした。それがいまこうなってる」

 前回伺ったのは5月の田植えシーズン。コメ不足の中、コシヒカリ、ミルキークイーンといった品種の苗を植えていました。

伊地アナ:「きょうが7月31日だから2か月半でこんなに大きくなるんですね。まっすぐ上を向いているものもあれば、垂れ始めているものもありますね」

やまたか農場 高橋梓さん:「つい先日出穂して、少しずつ垂れ始めている」

伊地アナ:「白い毛のようなものがあるが?」
高橋さん:「おコメの花です」
伊地アナ:「おコメの花ですか、初めて見たかもしれない。かわいらしいですね」
伊地アナ:「どのぐらいが刈り取りの目安?」
高橋さん:「大体9月の頭」
伊地アナ:「じゃあ、あと1カ月弱」

農業の現場では高温・少雨を懸念…天敵カメムシも 救いの新品種「にじのきらめき」 今年の静岡コメ事情②

 いまのところ順調に育っているそうですが、不安があると言います。

高橋さん:「ここはありがたいことに富士山の湧き水で水が豊富なんですが、雨が降らないことによる高温の障害が出てくるかが心配。今後も暑さが続く予報で、これからが心配。穂が出てる時は水が欲しい時期、水が与えられないと実がちゃんと入らない。日本全国でどれだけの収穫があるかはこれからが大きく左右する」

農業の現場では高温・少雨を懸念…天敵カメムシも 救いの新品種「にじのきらめき」 今年の静岡コメ事情②

 心配は他にも…。

高橋さん:「こういう黒くなってるのとか」
伊地アナ:「少し黒くなっている粒が。これカメムシですか?」

 実ってきた粒に大きなダメージを与えるのがカメムシ。

伊地アナ:「ああなると、中のおコメが黒くなる?」
高橋さん:「黒くなったり、粒が固まる前の柔らかい状態のものを吸い取ったりするので、穂はついていても中身がない状況になる」

伊地アナ:「じゃあ、これから刈り取りまでの1カ月は一番神経を使う時期ですね」
高橋さん:「そうですね」

農業の現場では高温・少雨を懸念…天敵カメムシも 救いの新品種「にじのきらめき」 今年の静岡コメ事情②

 生産の現場にも不安が残るコメ事情ですが、高橋さんは新たな試みもしています。

伊地アナ:「これが新しい品種ですか?」
高橋さん:「そうですね、今年から新しく始めた「にじのきらめき」という品種です」

農業の現場では高温・少雨を懸念…天敵カメムシも 救いの新品種「にじのきらめき」 今年の静岡コメ事情②

 にじのきらめきは2018年に開発された品種。高温に強く、コシヒカリと同等の食味がありながら、収穫量も高いため、いま期待されているおコメです。

高橋さん:「一反あたり2~3俵ぐらい多くとれるんじゃないかといわれてます

伊地アナ:「どうなんですか、生育状況は?」
高橋さん:「まぁまぁ順調だと思う。35度前後が続いて、いまやっている「コシヒカリ」「ミルキークイーン」の生育が悪いのがみうけられて、「にじのきらめき」の生育がよければ、「にじのきらめき」のパーセンテージを増やして、ある程度収量が確保できる状態にしたいと思います」