静岡市が9つある保健福祉センターを3つに減らし主に市内3カ所の区役所でサービスを提供すると発表 保健福祉サービスの一体化図る

 静岡市は保健福祉サービスの一体化を図るため、2026年5月から9つある保健福祉センターを3つに減らし、主に市内3カ所の区役所でサービスを提供すると発表しました。

 2026年5月以降も存続するのは、城東(葵区)、南部(駿河区)、清水(清水区)保健センターで、残り6つの施設は廃止します。これまで保健福祉センターで受け付けていた申請は、面接が必要なものを除いて電子申請や郵送での受付が可能になります。

 また、3つのセンターと廃止する6つの施設の近隣施設には健康相談窓口が設置され、健康相談や申請ができるということです。

 保健福祉センターをめぐっては、子育て支援センターなどの整備によって、保健福祉センターへの来所者数は減少し、経済的に困窮する若年妊婦からの相談など保健師だけでは対応が難しい事例が増加。これを受け、市は現在、9つのセンターに分散している保健師を区役所に集約することを決めました。

 妊産婦・子育て世帯・子どもに対し、出生前から子育て期にかかる支援を区役所内の「こども家庭センター」で行うということです。保健福祉センターでこれまで行っていた母子健康手帳の発行も、子ども家庭センターが担います。また、乳幼児健診の会場を3つのセンターに集約することで、健診日が増えるということです。

 ただ、これまでに市民からは「自宅から遠くなって不便」、「区役所は相談しづらい」という声も上がっていて、市は電子申請や郵送での受付や個室の相談室を用意するなどの対応をとる方針です。

 廃止する6つのセンターの活用については、「検討中」とした上で、「できる限り公的な活用をしていきたい」としています。

清水区役所
清水区役所