パンチがきいたアメリカンなホットサンド 浜松市「キャリーズ」
住宅街の一角に、まるでアメリカの片隅に迷い込んだようなカフェがある。浜松市中央区葵西の「CALLIES(キャリーズ)」だ。2019年にオープンした店内は、レトロなアメリカンダイナーを思わせる雰囲気。店名は、オーナーが敬愛するアメリカの俳優にちなんで名付けられたという。看板メニューは、地元・引佐町で育ったブランド牛「峯野牛」を使ったフィリーチーズステーキのサンドイッチ。薄切りにした牛肉をオリジナルのガーリックソルトで炒め、濃厚なチーズと合わせる。そこに飴色のタマネギをのせ、全粒粉入りのパンで挟めば完成だ。バターで焼き上げたパンは香ばしく、ジューシーな牛肉の旨みとチーズのコクが溶け合う。噛むほどにあふれる肉汁が、アメリカンな豪快さを思い出させる。

一方で、より親しみやすい人気メニューが「BLTE」。ベーコン(B)、レタス(L)、トマト(T)にエッグ(E)を加えた定番サンドだが、キャリーズ流はひと味違う。香ばしいベーコンに半熟の目玉焼き、フレッシュな野菜が重なり合い、そこに自家製スパイシーBBQソースが加わることで一気にアメリカンな迫力が生まれる。さっぱりとした野菜の瑞々しさと、ソースのパンチのある風味が、絶妙なバランスを描く。

さらに見逃せないのが映画で話題になったグリルサンド「キューバサンド」だ。豚肩ロースを柑橘系のマリネ液に丸1日漬け込み、低温でじっくりと火入れする。甘みとスパイスを効かせたマスタードソースにピクルスの酸味を加え、高加水の自家製パンで挟めば、爽やかさと力強さを併せ持つサンドイッチに仕上がる。肉のジューシーさとピクルスのシャープな酸味が交わり、思わず手が止まらない。

食後のデザートには「スムージーグラノーラ」を。ブルーベリー、マンゴー、バナナをブレンドしたスムージーに、自家製のメイプル風味グラノーラをたっぷりと合わせている。ザクザクとした食感と、スムージーのなめらかさが心地よく、フルーツの甘みが自然に広がる。アメリカンな食事の締めにふさわしい、軽やかな一皿だ。

喉を潤すなら、「自家製レモネードソーダ」がいい。丸2日間漬け込んだレモンの果汁と皮の爽やかさが弾け、自然な甘さと酸味のバランスが抜群。暑い季節にはもちろん、サンドイッチのお供としても欠かせない存在だ。

浜松市の郊外で、本場アメリカの味をカジュアルに楽しませてくれる「キャリーズ」。肉とチーズの迫力あるサンドから爽やかなドリンクまで、ここには“アメリカの食の楽しさ”がぎゅっとはさまっている。

CALLIES
浜松市中央区葵西5-5-48
電話番号:053-543-6770
定休日:木曜日
営業時間:11:00-17:00
Pあり