タケノコ発言の市議を対象とした懲罰特別委員会  下された結論は「陳謝」 沼津市議会


「市の土地のタケノコを掘って販売した」などとする沼津の江本浩二市議のいわゆる「タケノコ問題」を巡り懲罰特別委員会は陳謝の懲罰が相当であると結論付けました。

江本浩二市議 9月27日 沼津市議会 
「実は私の農地の中にも市の土地が存在しています。その土地は現在、竹林として私、管理をして、そこから毎年タケノコを掘って利益を得ています。販売したりしています。これらについても市は明確にその損害額を計算して請求すると言うのか?」

 「市の土地でタケノコを掘り、販売している」

 この発言が、「議会の品位を汚した」として、沼津市議22人は連名で、江本浩二議員への懲罰動議を提出しました。

問題の竹林

Q.このあたりは私有地?

江本浩二沼津市議 沼津市東椎路
「そうです、私の土地、この下かな」

Q.市の土地との境を示すものは?

「ない。なので公図から大体この辺かなというところを…」

 およそ20年前、沼津市は、雨水貯留ダム建設のため、江本市議の所有する竹林やヒノキ林の一部を買収しました。

 しかし、現在に至るまでダム建設は始まっていません。

 そして、市の所有となった林の竹が、江本市議の所有するヒノキ林を侵食したといいます。

江本浩二沼津市議 沼津市東椎路
「タケノコ結構出ますから、放っておいたら1年で7〜8メートルの竹になってしまって、今度はそれを伐採するのは大変な話になるので、タケノコの段階でどんどん切ってしまう。」

「厳密に言えば悪いと思いますよ、窃盗罪に当たるかもしれません。」

「農地っていうのはそういうものです。あうんの呼吸で市に管理費を出させないで、代わりに自分で管理する。その管理していく中で出てきた(タケノコ)はいただきますよということをやっています。」

江本浩二沼津市議

懲罰特別委員会

 11日懲罰特別委員会を前に江本議員が取材に応じました。

江本浩二沼津市議:
「そもそも懲罰にするということは、人を傷つけたり、名誉毀損したり、私生活に及ぶことを議場において発言した。そういうことに対して、動議をするものなんですよ。しかし、私の発言が誰かの人を傷つけましたか。どなたかを名誉毀損しましたか。そんなこと一切してないですよと私は確信を持って申し上げたいんですけれども」

 改めて、今回の“タケノコ問題”は懲罰には値しないと主張しました。

江本浩二沼津市議:
「審議をちゃんと認識していただければ、懲罰には当たらないというふうに御理解いただけると思いますので、委員の皆さんよろしくお願いしますよということをただ今の弁明の中で申し上げました。」

江本浩二沼津市議:
「27日の私の議案質疑における発言が言葉足らずのために多くの方に誤解を与えてしまったことについては私自身非常に残念だし、言葉が足りずにこういう誤解を与えてしまったことは申し訳なかったと謝罪の気持ちも正直持っています。」
 
 非公開で行われた懲罰特別委員会では、江本議員に対して4つあるうちの下から2番目に当たる「陳謝」が相当であるとの結論が出ました。

懲罰特別委員会 片岡章一委員長:
「結果といたしましては、懲罰を科すべきものというふうな結果になりました。懲罰の内容につきましては、陳謝というふうな形になりました。」

 江本市議への懲罰は来週月曜の本会議で採決される予定です。

懲罰特別委員会 片岡章一委員長