トランプ政権の関税政策 静岡県内大手企業にも大きな影響が…

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世界が注目するトランプ政権の関税政策。静岡県内企業の決算にも早くも影響が出始めています。

 大手楽器メーカーのヤマハは8日の決算会見で、トランプ政権の関税政策によって、2025年度の事業利益が最大で140億円減少するという試算結果を公表しました。

 不透明性が高いとして業績予想には反映させていませんが、最悪の場合2025年度見込んでいる利益が3割以上押し下げられる可能性もあります。

 トランプ政権は中国に145%もの高い追加関税をかけていることから、ヤマハは中国からアメリカへの輸出を停止するなど対応に追われています。

ヤマハ 山浦敦社長:
「これが長期化してくると中国で製造したものにものすごく高い関税がかかってくる形になる。今後どうなるかというところについては、まだまだ不透明なところが非常に多い。ここについては動向をつぶさに見ていくしかないかなと思っている」

 ヤマハは今後、中国の工場をほかの国に移すことも検討しているということです。

しずおかフィナンシャルグループ

 影響は金融業界にも…。

 静岡銀行を傘下に持つしずおかフィナンシャルグループが9日発表した決算によりますと、銀行単体の 売り上げにあたる経常収益は2912億円、経常利益は913億円で増収増益だった一方、同時に発表された2025年度の業績予想では、トランプ関税の影響で資金需要が増えることなどが見込まれるため、融資経費は16億円増えると予想されています。

しずおかフィナンシャルグループ 柴田久社長
「今すぐに資金繰りなどで何か手当をしなければならないといった状況は発生していない。資金繰りをしっかり支えていくということの中で、若干与信費用を保守的に見積もっている」

しずおかフィナンシャルグループ 柴田久社長
しずおかフィナンシャルグループ 柴田久社長

清水銀行

 また、清水銀行は収入が減ったものの、経常利益は20億3400万円で、2期ぶりに増益に転じました。

 一方、来期の決算について岩山靖宏頭取は、トランプ関税の影響で予測がつかないと話します。

清水銀行 岩山靖宏頭取:
「どこまで悪くなるのか。どこまで現状、想定内に留まるのか分からない状況。その置き所が非常に難しいんですが、ある意味保守的な要素での見立てをしているのも事実」

清水銀行 岩山靖宏頭取
清水銀行 岩山靖宏頭取