セブンイレブンでも一部店舗で備蓄米販売 浜松市では農地集積により効率的なコメ作りを進める

コメの平均価格が3週連続で値下がりました。一方で、効率的なコメ生産に取り組む地域が静岡県内に。現地を取材しました。
久須美舞記者
「こちらがきょうから販売が始まった商品です。その中には静岡県産の食材を使ったおむすびや親子丼もあります。」
17日静岡県庁でお披露目されたのは静岡の食材を使ったセブンイレブンの新商品。
その中には、今何かと注目される「米」を使用した商品も。
「午前7時前です。2キロ700円台の備蓄米が並べられました」
そのセブンイレブン、17日から一部店舗で備蓄米の販売をスタート。
こちらの店では、10袋が並びました。
購入者70代
「今か今かと待ってたから。スーパー行ってもないから、たまたまここに来たらあったから即!」
セブンイレブンでは、無洗米にして、2キロ税込み775円で販売。
東京・大阪・四国で販売を始め、順次静岡を含む全国に展開していく予定です。
セブンイレブン・ジャパン 静岡・東東海ゾーン 松江工マネジャー:
「備蓄米はゆくゆく静岡県でも発売する予定だが、時期は説明できる状態にない。多くのお客様の手に届くように我々もお客様に寄り添った形で備蓄米と我々の用意した商品を届けたい」
小泉進次郎農水大臣
こうした中、スーパーのコメの平均価格は、最新の数字で、5キロあたり4176円と、3週連続で値下がりしました。
小泉進次郎農水大臣:
「3週連続の下落、これは一昨年の8月~9月以来90週ぶりです。今回の結果には随意契約による備蓄米の販売が反映され、ブレンド米の比率が増加傾向で推移することもあり、価格は下落傾向と見ています」
5キロ2000円程度の備蓄米の流通が進んでも、これはあくまで一時的な対策です。
小泉進次郎農水大臣:
「今回のコメ価格の高騰はなぜ起きたのかということは、国民的な関心事であると同時に、解明を進めることは我々農水省にとっても、農政に対する信頼を勝ちうる上で、私は極めて重要なことだと思っています」
課題は、コメの安定供給をどう確保していくかです。

浜松市で進む農地集積とは
林輝彦アナウンサー:
「コメの安定供給で注目されるのが農地集積です。ここ浜松市でも取り組みが進んでいます」
一面に田んぼが広がる、浜松市浜名区細江町。
ここは、農地集積が進んでいる場所だといいます。
浜松市 産業部農地利用課 池谷定康主任:
「今いるのがちょうどこの辺りです。白が農地の貸し借りがされていないところ、青が農家さんのお一人、ピンクがまた別の方という形で、これは借りているところに色がついているような図になっているんですけど。今がこういった形で」
Q.ここですかね?確かに色が変わりましたね
「ここはピンクの耕作者があぜを取って1枚にしたりしながら効率的にやってきている」
見せてくれたのは、5年前(2020年)と現在(2025年)の細江地区の田んぼの地図。
画面中央付近のピンクが点在する箇所を見てみると、5年前は、数人で一帯を利用していましたが、現在の地図を見てみると、ピンクのエリアが色続きに統一され、田んぼが1カ所にまとまったことが分かります。
浜松市 産業部農地利用課 池谷定康主任
「間のあぜがなくなることで、二反続きだとか、場所によっては三反四反続きでいっぺんに作業ができると、非常に効率的な作業ができる」
所有者が異なる田んぼは、このように、あぜ道で区画が区切られています。
隣接する田んぼを借りるなどして、あぜ道を取り払えば1つの大きな田んぼになり、コメ作りを効率化することが可能になります。
これが、農地集積の狙いです。
浜松市は担い手がいなくなった田んぼの所有者と、希望者のマッチングに10年前から取り組んでいて、この10年で5000件を手掛けました。
浜松市 産業部農地利用課 池谷定康主任
「農業自体が維持継続、さらに発展していくというところにおいては非常に有効な政策なのかなと」
大規模で効率的な生産によって価格の安定も期待できるコメ作り。
この先静岡県内でもより注目されていくことになるかもしれません。

静岡県内での備蓄米の販売状況
3週連続で価格が下がった米の価格ですが、静岡県内の「備蓄米」の販売状況、最新の情報を見ていきたいと思います。
まずはコンビニです。
きょうから備蓄米の販売が始まったセブンイレブンは静岡県内では7月末までに全店舗で販売予定だということです。
一方でファミリーマートは24日までに県内の複数店舗で、ローソンはすでに県内各店舗で販売が始まっていて、今後の販売は未定だということです
他にも、県内に20店舗を構えるエンチョーは27日にすべての店舗で販売予定。
スーパーカドイケでは古米のみ県内の各店舗で販売中だということです。
